【マーブルコラボ】ゆなさよ
2015/04/21 01:53


*もしも*

「砂夜子ちゃん、砂夜子ちゃん。もしも私が男だったらどうする?」

「遊菜が……男……?」

「うん、そう」

「きっととてもモテるから、距離をとっていた」

「えー、そうかなぁ?」

「なら逆に、私が男なら、遊菜はどうする」

「分かんないけど、今みたいな関係じゃないのはなんとなく分かるよ」

「なら私はもしもの世界などいらない」

「砂夜子ちゃん……?」

「私は今のままで幸せだ」

「そうだね…私も、今のまま……」


(私たちにもしもはいらない)


*出られない部屋*

「『指を合計23個差し出さないと出られない部屋』…だって」

「ならば私の指を20本すべて差し出そう。悪いが、残りの三本は遊菜が……」

「ま、待ってよ!砂夜子ちゃんの指はだめ!」

「しかし、部屋の外には十代が……」

「確かに十代に会えないのは寂しいけど、砂夜子ちゃんが傷つくのなんか見たくない。そうなるぐらいなら、部屋から出れなくていいよ」

「遊菜……」

「私たちなら大丈夫!」


(二人ならきっと)


*大学生*

「砂夜子ちゃーん。学部の友達に合コン誘われたんだけど、砂夜子ちゃんも来ない?」

「食事は出るのか」

「出るみたいだよ」

「仕方無いな」

「わーい!あ、でも今日の講義大丈夫?」

「いい。もう必要な単位はとったし、ジムがうるさい」

「あはは。まさか砂夜子ちゃんまで考古学専攻するとは思わなかったなぁ」

「入れ入れとうるさいからな」

「十代は教育学部行くし、ヨハンは芸大」

「遊菜は心理学部か」

「うん。経験がいかせるかなーって」

「無茶はするな。私も、十代も………それからヨハンやジムも遊菜が大切だから…」

「分かってる。はいはい、堅い話はおーしまい!ご飯食べに行くよ!」

「合コンではないのか」

「そうなんだけど、ご飯食べに行くだけって思った方が気が楽なの!」

「そうだな……ご飯に行くか」


(あなたがいる未来)




prev | next






prev│next



名前:

メールアドレス:

URL:

コメント:

編集・削除用パス:

管理人だけに表示する


表示された数字: