日和を怒ったが、さすがに言いすぎた気がしてしょうがない。

頭の中で日和の事がぐるぐる回って、練習に集中できない。

情けない、次の休憩時間、
日和に謝って、抱きしめてしまおうか。

「は、居ない?」

ベンチに戻ったら日和が居なくて、慌てて木野に聞く。

目を離した間に居なくなった、らしいのだが、「多分帰ったんじゃない?」と言われた。

おかしい、だっていつもは俺と帰っていて、1人じゃ、嫌、だって…。

とにかく、日和に謝るためにも、明日家に行こう。

うん、と独りでに頷き、俺は決めた。



「熱、ですか。」

朝日和の家に来てみれば、

日和のお母さんが笑顔で家に入れてくれた。

「風丸君に会いたいって、寝言で言ってたの。」

ふふふ、と笑ったその人の顔は、日和とそっくりだった。



部屋のベットには日和が顔を真っ赤にして横になっている。

「ごめんな、」と呟いて頭を撫でれば寝苦しそうに唸る。

何を思ったのか俺は無意識のうちに日和の手を握りしめて。



そのまま、



日和に、




口、 付け、 た。





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