「それで?」
「それでって…酷いよ!秋ちゃん!」
「え!?ごめんなさい。でもそれから日和ちゃんどうしたのかなって…」
「え…っと、その…。」
「ま、まさか?」
「まさかってなあに!?」
「返事してないの…っ!?」
「う、うん…びっくりしちゃって。」
「びっくりって…。」
「あ、あああ秋ちゃ…?」
「ありえないわっ!好きなら好きって言っちゃえば良いのよ!」
「あ、秋ちゃっ!声大きいよ!!」
「…あ。ごめんなさい。」
「………うん。」

あの後風丸お兄ちゃんは「突然、ごめんな。」って言った後、練習があるからと行ってしまった。
突然のその、こ、こここここ告白というやつを予想していなかった私のお胸はずっきゅんとやられてしまったわけで、混乱していた。
だから当然止めることもできなくて、まあ事実上置いて行かれました。
それでぽかーんとしている私を見つけた秋ちゃんに事情を説明してこうなった。

「そんなこといったら、秋ちゃんだって円堂さ、」
「それ以上言ったら怒るよ…?」
「ごめんなさい。」
「うん、許してあげる。」

秋ちゃんはちょっぴり黒いです。
自分だって円堂さんのことが好きなくせに、私にばっかり言ってきます。
だけど、お姉ちゃんみたいだから、私は秋ちゃんが大好き。

「ねえ、日和ちゃん?」
「はい、なんですか?」
「行かなくて、いいの?風丸君の所。」
「………。」
「今行かないと前の美人なお姉さんに取られちゃうかもよ?」
「それは嫌っ!」
「じゃあ行かなきゃ。」
「…うん。」
「どこにいるかわかる?」
「しゃ、シャワールームとか?」
「なんで照れたの…。違うよ、食堂。みんなでミーティングしてるはずだから。」
「あれれ?じゃあなんで秋ちゃんはここにいるの?」
「私はね、今日の午後の練習の分のドリンクを作ってたの。」
「なるほど…。」
「ほら、もうそろそろ終わったころだと思うし、行っておいで!」
「…うん。」
「日和ちゃんの武器は笑顔だよ!笑って笑って!…ね?」
「………うんっ!行ってきますっ!」
「行ってらっしゃい」


「これから毎日惚気話…かあ。」
「先輩ー?どうかしましたかー?」
「ああ、音無さん。ううん、ただちょっと…。」
「??」
「嫉妬話よりも惚気話の方が疲れるんだろうなっ、て…。思って…。」
「????」





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