ミストレ(企画原案いち)
2011/03/11 21:47

「ミストレ君。これ、」
彼に渡したのはエスプレッソ。
飲みたいから隣町まで彼好みの店で買ってこいと言われた私はいい子なので買いに行った。
そして一口飲んだ彼に「俺の好きな店のじゃない。」と言われた今日。
昨日はというと、ミルクティー、一昨日はカフェラッテ。
彼と私は一体どういった関係なのだろうか。
主人と奴隷?飼い主と家畜?
なんだかわからなくなってきた。
私は貴方にとってなんですか、ミストレ君。
彼は冷たい。酷いときは蹴るし殴るし踏む。
だけれど、時々すごい綺麗な笑顔で私の名前を呼ぶから、私は貴方を諦めきれないのよ。
しかも最近は貴方のせいで傷つけるその行為にすら、愛を感じるようになってしまったじゃない。
「早く新しいの買ってきてよ。」
そんなことを考えてるうちにまた後頭部に強い衝撃がかかる。髪を引かれて踏まれたみたいだった。
ああ、ミストレ君、大好きです。
もっと愛して、私を、私を、私だけを!愛して!
…だけれど、貴方が私だけを見つめることなんてないだろう。

一時でもいいから、私を見てくれればいい。今だけでも。
追記

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