性器と肛門、前後からの指責めに行く場を無くした俺の頭はそのうち弾け飛ぶんではななかろうかと思うくらいなにも考えることができなくなるくらいには混濁していた。


「っもっ、ほんと、やめてくださいっ、これ以上は、ぁ、俺っ、俺……っ!」

「イキそう?イッちゃえイッちゃえ」


楽しそうに笑う縁は、痙攣する俺の腰を捉え、濡れたそこに捩じ込んだ四本の指をばらばらに動かす。
ぐちゃぐちゃに掻き乱された内壁に全身の筋肉が凝縮し、喉から自分のものとは思えないような声が漏れた。
汗が止まらない。心臓が煩い。熱い。苦しい。
逃げ出したいほどの快感は最早苦痛でしかなく、パンパンに腫れ上がった性器は下着から溢れるほど膨張している。

イキたい。イキたいし、射精の準備もできている。
そうは思うけど、性器の根本を掴む下着の中に入り込んだ大きな手がそれを邪魔をしていた。


「おい、だらしねえな。もう根ぇあげんのかよ」


詰まらなさそうな目で俺の顔を覗き込んでくる阿賀松と視線がぶつかる。
大量の汗で濡れる俺に口角を上げ、阿賀松は真っ赤になったそこを親指でなぞった。
全血液を集め、くっきりと血管を浮かび上がらせたそこは今もっと敏感になっていて、触れるか触れないかのもどかしい感触すら俺にとっては酷い苦痛だった。


「っ、あっ、がまつせんぱ、ぁっ、っ、お願いしますっ、も、俺……ッ!」

「我慢できない?」


低く問い掛けられ、こくこくと何度も頷く。
行き場を無くした快感が腹の中をぐるぐると回り、気が狂いそうだった。


「じゃ、そのままでいろ」


鬼か。

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