親指と人差し指で乳首挟まれ、痛みで血液が集まり固くなるそこを引きちぎられる勢いでつねられながら栫井にがつがつケツ掘られる。
オナホでももう少し丁寧に扱われるはずだ。
めい一杯広げられた腿に栫井の指が食い込み、奥深くを突かれる度に軽く持ち上げられた腰を中心に全身の骨が軋み、その痛みに全身の筋肉が緊張する。


「っ、ごッ……ごめんなさ……っ、も、にどと、ベッド使わないからぁ……ッ」


あまりの痛みに感覚が麻痺しかけ、やがて下腹部の痛みは甘い疼きに変わる。
こうなったときは大体やばいときだ、主にケツの穴が。
それを何度も知らされ学習してきた俺は手遅れになる前に栫井に許しを乞おうとするが、突かれる度に声帯が締まり、みっともなく上擦る声は吐息混じりの喘ぎ声に変わる。
なんかもう恥ずかしかったが言わなければただやられっぱなしになってしまう。
そんなことしたらうっかり肛門破損なんてことになりかねない。
どうしても栫井を止めたい俺は恥を忍んで「栫井」と相手の服を掴み懇願する。

が、そんな俺を知ってか知らずか思いっきり栫井に腰を掴まれ、腰の位置まで持ち上げられたそこにそのまま深く打ち付けられた。


「……っあ?」


体内に深く刺さった膨張しきった栫井の性器がドクンと大きく脈を打ち、俺はまさかと目を丸くして結合部を見た。
そして次の瞬間、勃起した性器から熱い精液が体内に勢いよく溢れる。


「ぁっ、待っ、んんん!」


ドクドクと腸内まで広がる熱の感触に耐えれず、顔を青くした俺は慌てて栫井から離れようとするが腰をがっちり固定されているお陰で抵抗は身動ぎという形で虚しく終わった。


「は……ッぁ、あぁ……っ」


奥へ注ぎ込まれる大量の精液にぞくりと背筋が震え、その体内を這うように浸食していくその白濁の感触に息を吐くように堪える。
やはりこの感触は慣れない。慣れたくもないが。
体の奥底から犯されるような排泄行為に強張っていた全身から力が抜ける。
終わったのならさっさと抜いてほしい。
まともに相手の顔が見れなくなって、肩全体で深呼吸をするように目を細めた。
しかし、俺の意思とは反して射精したばかりのそれは体内の中で再び硬度を増し、「なんで」と俺は顔をしかめる。


「抜けよ……っ、も、や……ッ抜いてくださ……ぁ、あっ」


疎ましそうに舌打ちをする栫井に腿を掴まれ、そのままゆっくりと栫井は腰を動かし勃起した性器を抜く。
精液がぐちゅりと音を立て、それを敏感になった内壁に塗り込むように腰を引かれ、ようやくこの異物感から逃れる。そう安堵したときだ。


「────ッ!」


先端まで抜かれかけていた思いっきり根本まで深く挿入され、襲い掛かってくる圧迫感に目を見開いた。
精液という潤滑剤の代わりがあるものの乱暴な挿入に息が詰まり、最早声にならなかった。
豆鉄砲を食らった鳩みたいに口をパクパクさせる俺を見下ろす栫井の口許にようやく笑みが浮かび、気付いたときにはもういつも通りの仏頂面になっていた。

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