X’masその後トーク(氷+劉)






ほんの数日前のX’mas、俺と共に健闘を讃え合った人物が今、ものすごく不満気な面持ちで目の前に座っている。

コーヒーでも煎れようか、と問えば中国茶はないのかと返してくる辺りが彼らしい。




「何?随分と機嫌が悪そうじゃないか?」
「……氷室はいいアルな。」
「え?」
「クリスマス、アツシと上手くいったアル。」
「劉だって福井先輩と付き合えるようになったんだろ?俺正直今も驚いてるよ。」



福井先輩は普通に女子からの人気もあるし、何より女の子が好きなんだと思っていた。
それを劉が見事落としたと聞いた時は本当に驚いたんだから。
前々から劉の「福井落としたいアル」発言を聞いていて、陰ながら応援してた(…かな…?)俺としてはもちろん、劉おめでとうって思ったんだけど。




「何が不満なんだ?あまり先走ると良いことなんかないと思うけど。何せあの福井先輩だし。」
「…でもクリスマスの日も結局何もさせてくれなかったアル。」
「う、うん。劉けっこう言うね。」
「一ヶ月しかねーんだから焦るの当然アル。」




はぁあ〜と深い溜め息を吐いて机に項垂れる劉を見ながら励ましの言葉を考える俺。
期間限定で付き合うことになった奇跡だけではやはり劉は満足なんかできないようだ。
でも身体の関係だけが全てじゃないと思うんだけど。

(あ、俺今コレ、すごく良いことを思ったんじゃないか??)



「劉、Make Loveだけが全てじゃないぞ?」
「……露骨な英語言うなアル。あとその爽やかな笑顔むかつくアルよ。」
「酷いな。」
「そもそもセックスしまくってるお前がそんな台詞言っても説得力0アル。」





…それもそうだな。

じゃなくて、いや…別にしまくってる訳じゃないし劉に俺の性事情なんか話してないぞ。
何の確証があるからといって劉はそんなツッコミが出来るんだろう。

まぁ…確かにアツシとする回数は増えてるし、最中のアツシは本当に優しいし格好いいしかわいいし、なにより自分でも驚くくらい気持ちがいいから確かに回数は増えているけど(※2回目)

しまくってるというのは語弊があるぞ。
そりゃあ拒絶しても結局はアツシの思い通りにされてしまってその結果そういう流れになって確かに回数は増えているけど(※3回目)


………あれっ。




「…やっぱりMake Loveは大切かもね。」
「何でも笑顔で言うとごまかせると思うなよ」
「…劉、アルつけるの忘れてるアルよ。」
「……お前1回絞め殺していいアルか?」








困った。
劉にはJapanese Jokeも、American Jokeも通用しないみたいだ。

今度Goo●leでChinese Jokeを調べておかなきゃいけないな、と本気で思う俺だった。














〜END〜





(室ち〜ん漫画返して〜…、って…ちょっと劉ちん…室ちんになにしてくれてんの?)
(あっ、アツシ良いところに!Help!!)
(氷室が音痴治したい言うから咽の秘孔突こうとしただけアル。)
(……え、室ちん音痴なの?)
(劉っっ!!適当なこと言うな!!!)






*******


仲良し陽泉。
意外と気が合う留学生組の氷室と劉。

……という妄想(またか!)





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