夏なので仕方ないのです。
※どうしようもないR18小説です。
閲覧後の苦情などはご容赦下さい。
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夏は冒険心が高まる季節。
少し危険なことにもチャレンジしたくなる季節。
そして普段よりも少し、エロティックな気分になってしまう季節。
それら全てを混ぜたような、とにかく何だか危なくてとんでもなくエロいことがしたくなる季節。
そう、それが夏。
〜夏なので仕方ないのです。〜
「ぜっ…絶対ぇ嫌に決まってんだろッッ!?!?!!!!」
びびびっと空気が振動するくらいの大きな声と、有り得ないものを見るような驚愕した表情。
そして叫んだあとは急激に赤面していく福井健介の様子に、彼の目の前に立つ劉偉は軽く首を傾けた。
「…何でアル?」
「な、何でって…、おまっ…」
「別にいつもとヤることは変わらないアル。ただゴムつけないだけアル。」
「っ…!!!!」
更に赤くなる福井を心の中で「面白いアル」と思いながら徐々に距離を詰めていく劉。
壁際まで追い詰め、トンと真っ赤に染まる耳横に手の平を押さえつければ福井にはもう逃げ場などない。
そしてもう一度、今度は耳元で囁くように言ってみる。
「一回生でシてみたいアル。」
「い、いやだって言ってんだろっ…」
「氷室が言うには生でナカ擦られるの、凄くイイらしいアルよ?福井も気持ちイイ方がいいだろ?」
「…っ、いい、オレ、別にっ…」
「?ゴム着けてヤるより熱くて、数倍気持ちヨクなれるらしいのにか?」
ん?と顔を覗き込みながらさらに問い掛ける。合わない視線を合わそうと試みるも福井は劉と目を合わそうとはしない。
劉の視線から逃げに逃げ、真っ赤になりながら俯くばかりだ。
それもそのはず。
まだセックス自体に慣れていない福井に本日劉が真顔で告げた内容は
「中出ししたい」「だから生でヤりたい」という、聞いた瞬間思わず目を丸くしてしまうものであったのだから。
「聞いてるアルか?」
「…っ、」
「福井?」
「いいっ…、そっ…、んなの、…普段でも…気持ちイイのに、…怖ぇ…っ」
「――――…は、?」
劉でさえ予想も出来なかったこの返答。
これには劉も間抜けな声を漏らし、細い目をカッと見開くしかない。
どんなに強靭な理性をも壊してしまうであろう破壊力抜群の言葉だ。
「…、っ…」
「わ、分かったら、もう退けよ…!今日はもう…や、ヤりたくねぇっ…」
「……っ、く、くっ…」
「…?りゅ、劉?」
「…ヤバいアルなぁ……」
「えっ?ちょっ…劉?!!!」
福井の肩に額を預け、堪えきれずに笑いを漏らす劉。
小さく呟いた言葉は福井には届かない。
故に自分から離れるどころかピタリと密着したまま、普段ここまで笑うことのない(氷室曰く)so coolな劉偉という人物が肩を震わせてまで笑っている…この状況に福井は困惑するしかない。
「な、なにが可笑しいんだよ…、」
「――…、…悪いな、福井。」
「えっ?」
「…何がなんでもシたくなったアル。」
「……は?」
「泣いて拒んでも多分止めてやれねーアル。」
「………な、なんっ…」
「今からナマでヤる。そんで気が狂う程悦がらせてやるアル。」
覚悟しろヨ、と言いた気な瞳はまるで獲物を捉えた猛獣のよう。福井は固まるしかない。
そんな様子を見下ろしながら、嘲笑うかのように劉はペロリと赤い舌を見せた。
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