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「…。(真ちゃんに言われたこと…)」
「え、えーと…高尾?(あれ?何でオレ抱きしめられてんのかなー…)」
「……ねぇ、福井さん、アンタのこと抱いてもいい?("……なぁ高尾、お前を抱いてもいいか?")」
「ひッッ?!!?!」
「……優しくできねーかもだけど。("…優しく出来ないかもしれないが")」
「は、っ、?!!?ちょっ、た、高尾?!!!まっ、待てっ…(うわうわうわっ…何つー声だよ!!)」
「……ゴメン、待てない。("すまない、待てないのだよ")」
「ちょっ、マジむりっ…マジでやめっ…!!!」





うぎゃあっ!!!!って変な叫び声と共に、福井さんが目を瞑って「やめろ」って訴えたと同時に、高尾くんの手と唇が福井さんからスッと離れていった。

どうやらこれにて終了、のようです。





「あははっ、福井さんすみません、大丈夫っすかー?」
「っ…、くそガキ…、最悪だ馬鹿野郎……」
「慌てちゃって可愛いっスね〜……って…(あ、)」




やば、と高尾くんの笑顔が固まる。
それもそのはず。
目の前に黒い影が射して、親の仇かってくらいに睨み下ろされたら生きた心地もしないでしょうね…。






「あれ?劉?」
「……劉ちんならあっちー。」
「Wow…いつの間に…」








紫原くんの指先を氷室さんの視線が追う。
そう、その視線の先は……今まさに仁王立ちした劉さんが高尾くんから福井さんを引きはがしているという状況だったりするんですよね…。




「……え、劉?!」
「福井、いつまで顔面サルのケツみてーな色にしてるアル。」
「はっ?!!!(さ、サルのケツ?!!)」
「…もう終わったアルよな?連れていっていいんだろ?」





………うわぁ………
なんという身長差…と、不機嫌オーラですか…
初めて劉さんから喋りかけられた高尾くん、笑顔のままジリッと後退りましたよ。

あと劉さん…お怒りはごもっともですが最大の特徴の「語尾アル」忘れないで下さい。
それ忘れると貴方ただの海外イケメンですよ。





「ははは〜…、どうぞ?」
「……福井、行くアルよ。」
「いっ、ちょっ…痛ぇって劉!!」
「…はは、……どーもー…。(あちゃ〜…完全に嫌われたな〜オレ…)」






ああ…久々にハラハラしました…。
でもとりあえず何事もなく終了した…ということでいいですよね……。
高尾くんも宮地さんの隣に戻りましたし一件落着……ん?





「高尾お前、健で遊んでただろ。」
「いや〜そんなつもりはナイんですけどね!」
「…ん???」
「えっ…?な、何すか宮地さん?な、何でガン見?(しかも無駄に美形!!)」
「いや…なんかお前も顔赤くねーか?」
「………えっ…」






自分では気付かなかった僅かな変化を指摘された途端、(僕からも分かるくらいに)高尾くんの顔が赤くなっていく。

あー…あれは「思い出し赤面」ってヤツですねー……
僕もたまにやってしまいますから分かります。

まぁどのタイミングで緑間くんのことを考えていたのかは予想したくありませんが。
あと興味も特にありません。





「…っ。(真ちゃんのこと思い出しただけでコレとか……オレ重症だわ…)」
「高尾?大丈夫かオイ?」
「……だいじょ〜〜ぶっス!!!テッちゃん、早く次に進めちゃってーー!!!」




……はいはい。
全く…勝手なんですから。

えー…では1回目終了しますよ。


未だに冒頭のショックから立ち直れずウジウジしてる黄瀬くんも、
その黄瀬くんを華麗に無視して降旗くんに「最近どうだ?」と話かけてる笠松さんも、

尊敬する笠松さんから話かけられて緊張しながらも嬉しそうにしてる降旗くんも、
そんな2人を穏やかならぬオーラでガン見してる赤司くんも、

戻るなり妙な雰囲気をごまかすようにジュース飲み続けてる福井さんも、
その福井さんを無言でジトリと見下ろし続けてる劉さんも、

そんな二人の近くで「このメンタイ味うまっ」とお菓子の感想を述べる紫原くんも、
同じく「劉たちも食べるか?」とまさかの納豆味ポップコーンを薦めている氷室さんも、

次も当たりませんようにと本気で祈る宮地さんも、
宮地さんの隣でパタパタと自分の顔を扇ぐ高尾くんも、


皆さんくつろいでる場合ではありませんよ?

ゆっくりできる時間も安らげる空間も、……残念ながらそんなモノ、ここには微塵もないんですから。


まぁ、そういう訳ですので…

そろそろ次にいきますよ!!!!!








〜END〜






*********




メンバーチェンジ後の第一回目の王様ゲーム、い、いかが……でしたか…??

まさかの高尾と福井さん、という組み合わせで書くの難しかったです…

王様は、菖蒲さまでした!
本当に鬼(笑)命令ありがとうございました!
鬼って分かってての命令とは……黒子くんもツッコめない(・∀・)

受け組同士で王様ゲームの被害に遭うのは(えっ被害?)初めてだったのでちゃんと書けたか不安ですが、……でもめちゃくちゃ楽しく書けました(笑)
福井さんには気の毒でしたが(笑)


ではでは第2回目も楽しく書けるように頑張ります(^-^)
最後まで読んで下さった皆様、本当にありがとうございました!



2014/4/27 キサラギハルカ

2014/8/6 再UP



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