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その後赤司くんが発表していった部屋割の全貌は―――…



「…続けるよ。次A-5、桐皇学園高校の今吉翔一と諏佐。A-6、大輝と桜井良。」


空いた時間に受験勉強でもしよか?と話かける今吉さんに苦笑する諏佐さん。

良とかよ、まぁ他の奴よりマシか…なんて相変わらず失礼な発言を平気で口にする青峰くん。

……ん?
桜井くん…なんだか顔…赤くないですか?
(気のせいでしょうか…。)




「そしてA-7、海常高校笠松幸男と森山由孝…A-8、涼太と早川――…」



赤司くんが早川さんの名前を言うより先に、奇声が響いた。
予想通りだったのでしょうか…赤司くんがチッと舌打ちをしてその声の主―――…黄瀬くんを威嚇します。



「……涼太、うるさいよ。」
「ぁあぁああぁ赤司っちヒドイっスよーーーーー!!!!!!!オレ送ったっスよね?!先輩と一緒の部屋にしてほしいってお願いしたっスよね?!!!!!」
「――…はぁ…全くお前は…」




さすがの赤司くんも思わず頭抱えてますね…。
同じく笠松さんも赤面通り越して頭抱え込んでます。

森山さんは「黄瀬やっぱアホだな」って呆れた表情ですし、小堀さんは見守るような笑顔。

恐らく海常ではこういうのが日常茶飯事なのでしょう…早川さんもキョトッとしてるだけですから。
(本当にどこの高校も似たり寄ったりです……)



今にも泣きわめきそうな黄瀬くんに大きな溜め息を吐き出しながら、「さて…」と呟いた赤司くん。
今から黄瀬くん諭らせタイムに突入のようです。




「…涼太、お前がそんなだから笠松幸男さんと同室に出来ないんだよ…」
「……うう…どういう意味っスか…」
「大きな声では言えない。…耳を貸せ。」



大人しく言われる通りにそうした数秒後、なぜか黄瀬くんの顔がボフッと赤くなった。

……多分(というかほぼ確実に)



『同室になればお前は彼を抱くつもりだろう?…バスケット強化合宿だという事を忘れたのか?』



……こんなカンジですかね。
後に続いた黄瀬くんの台詞が「ちょっ、そんなん紫原っちも…あと緑間っちも怪しいじゃないっスか!!何でオレだけーーー?!!」

……でしたからね。
間違いないでしょう。

まだヒソヒソと続いているその会話がすごく気になるので、…申し訳ありませんが全て聞かせていただきます。


(…ミスディレクション最大限に駆使して。)






「アツシの場合は氷室さんがまず拒むはずだ。なにせ明日の陽泉高校の練習試合の相手は誠凛だからな。前日に性行為などするわけがない。」
「(せ、性行為…っスか…)じゃ、じゃあ緑間っちは?!」
「…それこそ秀徳の相手は僕ら洛山だ。一度僕らに敗れた真太郎が性行為などに顕を抜かすと思うか?」
「…っ…、(ま、また性行為って言ったっスっ…!)」
「?涼太?」




……黄瀬くん、気持ちは分かりますが頑張ってその笑い、堪えて下さいね。
赤司くんは至って真面目に話してるだけなんですから。






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