2
「すまないね。部屋の関係でどうしても3人組を作らなきゃならなくて……陽泉の劉偉、秀徳の宮地清志はウチの小太郎と同室…B-1にさせてもらったよ。広さはツインルームの3倍はあるから問題ないよ。」
……ん?
劉さんと宮地さんと…葉山さん?
……なんですかそのめちゃくちゃな(そちらの都合重視の)組み合わせは…。
赤司くん、中学の時同様にやはり身内贔屓すごいですね。
恐らく…劉さんには悪いですが、この組み合わせは葉山さんを宮地さんと同室にさせる為に考えられたものですよね。
(高尾くんからのメールで)葉山さんが宮地さんに片想い中っていうの、僕知ってるんですけど。
………っていうか…、
この沈黙いつまで続くんですか。
そう思った時。
「究極に意味分かんねーアル!!!!!!!!問題大有りアルよ!!!!!!」
あ、劉さんがキレました。
ぎゃーぎゃーと騒ぎ出したところでさすがにヤバイと思ったのでしょうか。
紫原くんが制止にかかりました。
「はいはい劉ちん、赤ちんに逆らうのやめてねー。大人しく諦めてよねー。」
「アツシ離せアル!!なんで私が秀徳の金髪と洛山の雷獣と同室アルか?!!」
「…さぁ〜?(…赤ちん何企んでんだろ。)」
「劉、とりあえず監督が竹刀振り上げてるから今は静かにした方がbetterじゃないかな?」
氷室さんの一言で何とか一度おとなしくなった劉さんに、「まぁ元気出してよ劉ちん。はい、これ1個あげるし。」って。
その大量のまいう棒はどこから出てくるんですかね紫原くんてば。
「……は?葉山と…っつったか??」
「えっへへー!!よろしくねー宮地サンっ!!!」
ててててっと駆け寄り宮地さんの手を取ってブンブンッと勢いよく握手する葉山さん。
あ、高尾くんが必死に笑うの堪えてます…。
「よろしくじゃねぇよ!!!つーか引っ付くな!轢くぞ!!」
「えへへー!」
「……有り得ないアル…何の共通点もねーのに…」
そんな『B-1』の3人を静かに眺めつつ、劉さんの零した愚痴に対して赤司くんが言った一言は。
「共通点ならある。…3人ともポジションがSFだ。」
……ああ、なるほど。
(一応こじつけの理由は用意していたんですね。)
[ 209/217 ]
[*prev] [next#]
[戻る]