理不尽な組み合わせ?






青峰くんと黄瀬くんが怖ず怖ずと引き下がってくれたところで、赤司くんが咳ばらいを1つ。



「…では続けるよ。まず陽泉高校と秀徳高校の部屋割だが―――」



静かに説明を続ける赤司くんに残りの陽泉メンバーと秀徳高校の皆さんの視線が再び集中する。
……でも紫原くんは多分アレもう聞いてませんね。




「A-2、陽泉高校岡村建一と福井健介。A-3、秀徳高校大坪と木村。A-4、真太郎と高尾和成。………ここまでで何か質問は?」




赤司くんが言い終わると同時に、ハイハイハイ!!!と勢いよく伸びた手があった。

……2m何pですか、ソレ。



高らかに挙がった手の方へ視線をやると、クワッと叫び出したのは陽泉の劉偉さんだった。

岡村さんと福井さんはギョッとしてますが、紫原くんと氷室さんは全く動じてませんね。
(…っていうか二人の世界入ってませんか。入ってるならやめて下さい。)




「私の名前がないアル!!あと何でモアラと福井が同室?!!!福井は私と――…もがっっ!!!」




あ、福井さんが(めいっぱい背伸びして)劉さんの口を塞いでしまいました…。
176cmでも届くものなんですね。びっくりです。


「ぜ、全然っなんっも問題ねーよ!!!な、岡村?!」
「まぁ……元主将と副主将じゃしのぅ。」




……。
………いや僕は事情を知っている身なので…あえて何も言いませんけど…。

劉さんは隠す気ゼロなんでしょうか。
まぁここに揃ってるメンバーにバレたところで特に問題はないと思いますが。
(皆さん似たり寄ったりですから。)


例えば、ほら、あの二人。




「よろしくなー真ちゃん!」
「…ああ、よろしくなのだよ。」



ニコニコと上機嫌の高尾くんと、平静装ってはいるけど多分内心は高尾くんと同室で嬉しいんでしょうね、緑間くん。
秀徳名物ナチュラル(ホモ)カップルって呼んでいいですか。

彼らの先輩方も既に承知の関係なんでしょう、自然にイチャイチャしてますからね。




「俺達も元主将と副主将だから同室なのか?まぁよろしくな、木村。」
「なんか昔の合宿とか思い出すな〜俺が家からスイカ持ってきてよ〜!」
「………なぁおい、思い出話してるところアレだけどよ…俺の名前呼ばれてねーんだけど。」




楽しげに会話を進める大坪さんと木村さんに対して、やや険しい表情でツッコミ入れる宮地さん。

確かに…劉さんと宮地さん、名前呼ばれてないですよね。

説明求む、といった様子の彼らに対して赤司くんが付け加えるようにその先の言葉を紡ぐ。





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