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「黄瀬ちんファイトー」
「黄瀬がんばーっ(笑)」
「黄瀬、骨は拾ってやるのだよ」




紫原くん、高尾くん、緑間くんからの声援に当の黄瀬くんは「何でオレだけなんっスか?!!」的な視線で訴えていますが、この場合どう考えても黄瀬くん1番の被害者ですからね。

赤司くんは……
なんというか、多少のことでは動じませんから。
(降旗くんが絡むと動じまくりですけどね。)




「涼太、大人しくしろ。むしろ相手が僕で良かったと思うことだな。」
「……思えるわけないじゃないっスか!!!」
「む…、涼太のくせに生意気だな…」
「どういう理屈っ?!!!」




赤司くんはこの企画を理解しているからか「さっさと済ませたいんだが」と腕組みしながら黄瀬くんを睨み上げています。

…もし5番が降旗くんだったら恐らくこうスムーズには行かないんでしょうが…
(壁ドンであの動揺っぷりでしたからね/※第1回王様ゲーム)





「……その通りだ、テツヤ。もし5番が光樹だった場合、僕が大人しく黙っているとでも思うか? 涼太の命は5番が僕だからこそ、この世に繋がっていられるということだ。」



あ、また声に出てましたかね。
それとも心読まれてしまいましたか…

というかキリリッとした顔でそんなこと言われましても。
黄瀬くんが引いてますよ、赤司くん。





「…な、なんか…よくわかんないっスけど、赤司っちが鬼ってことは…めっちゃわかるっス…」




思わず後退る黄瀬くん。
お気持ち、お察しいたします。
ですが企画が企画なもので…すみません、やはり今回も決行以外に終了する術はないんですよ。

……なので、僕も言えることはただ一つ。
……頑張って下さい…黄瀬くん。




皆が「黄瀬(ちん/くん)頑張れ」と思う中、とうとう赤司くんが用意されたジュースをゴクリと自らの口に含んで。

(赤司くんの命令によって)膝をつかせた黄瀬くんの顎をクイッと持ち上げて唇を重ねる瞬間は、多分この場にいる誰もが釘付けになっていたと思う。




黒(………こ、これは、)
火(……なんか…無駄に綺麗な図だな…)

氷(…違和感がないな。)
紫(わー…赤ちん王子様みたい。)

高(うwけwるwww)
緑(ん?高尾…腹でも痛いのか?)

降(…………赤司…)
笠(……。)



それぞれが二人を様々な思いで見守る中、罰ゲー………、こほん、王様の命令が決行されました。

う…うわ、なんか…、
無駄に綺麗な二人だからでしょうか…
………え、エロいです…。





「……、…。(何が悲しくて光樹以外とこんなこと…)」
「ん、ン、っ…(…もう当分オレンジジュースなんか飲みたくないっス!!!)」
「…。(今度は光樹としてみたい。)」
「ん…、ごくっ…ん、(よし、飲んだっス…!!!!)」




端から見ると、エロいくせに綺麗すぎる光景なんですが(ピカーッ!!的な後光が見えるくらいです。)

…でもアレ、明らかに各々違うこと考えてますね。
大方赤司くんは「これが光樹だったら」的なことを考えてて…黄瀬くんは「早よ終われ」的なことで頭がいっぱいという感じなのでは…。
(※無駄にするどい黒子)





「…ふぅ。これでいいのか?」
「………なんか…WCで負けたとき以上のダメージなんスけど…」




ぐい、と口元を拭いながら早々に自分の席に戻ろうとする赤司くんと、口元を覆いながら「ダメージ半端ないっス…」と顔色がますます酷くなる一方の黄瀬くん。
なかなか立ち上がれないようですが大丈夫でしょうか…。


と、とりあえず…お二人ともお疲れ様でした。
むしろ黄瀬くん…ご愁傷様でした…。


えーと………
あとは…各自フォロータイム突入なので、僕たちはしばらく遠くから見守ることにしますね…







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