3 〜誠凛〜









〜 一方、誠凛高校 〜








「はい、ええ、やはり緑間君もそう思いますか…」
『黄瀬からも連絡が来たし…間違いないだろうな。全く…赤司は一体何を考えているのだよ。』



電話の相手は緑間くん。
電話越しですが緑間くんが額を押さえながら顔色を悪くしていく様子が……その疲弊しきった声から安易に想像出来てしまう。

…まぁ僕も似たような心境ですけどね。



「僕も青峰君と紫原君から連絡来ました。すみません、黄瀬君は無視してしまいました。」
『(…道理で俺に連絡が来るわけなのだよ。)…紫原とも連絡を取ったが、奴も全く何も聞かされていないらしい。』






………ということは。
この時僕と緑間君はおそらく同時に頭をフル回転させていたに違いない。

何についてかというと。
今日突然監督から告げられた『週末強化合宿』についてだ。

複数校が参加するバスケット強化合宿…発案者は洛山高校の白金監督。
(表向きは、でしょうけど。)

何か嫌な予感を覚えた僕は、その後すぐに確認する必要があった。
複数校とは一体どこなのか。
僕ら以外に誰が参加するというのか。
そして…真の発案者は誰であるのか。


………まぁもうだいたい分かりましたけどね…






「…あ、黒子!電話終わったの?」
「で?緑間は何だって?」





僕を待っていてくれた降旗くんと火神くんに、お待たせしてすみませんと頭を下げる。
火神くんの問い掛けには溜め息で返すしか出来なかった。






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