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・ポッキーゲームとは

2人が向かいあい、1本のポッキーの端を互いに食べ進んでいき、先に口を離したほうが負けとなる。
お互いが口を離さずに食べきった場合、その2人はキスをすることになる。

( W●kipedia引用 )



"先に口を離したほうが『負け』となる"




その時氷室は思った。
「どんな勝負でもタイガには負けたくない…!」と。

その時火神は思った。
「どんな勝負でもわざと負けるとタツヤはキレる…絶対キレる…」と。

その時紫原は思った。
「もし何かあったら火神捻り潰す。何かなくても捻り潰す。」と。

その時黒子は思った。
「…ああ…これは駄目ですね…嫌な予感がします…」と。


最後に高尾は思った。
「なにこのカオス(笑)ていうかテッちゃん動揺中だから今回オレが進行役しちゃうぜ!」と。









そんな訳で。










さーもうそろそろ長い前置きはナシにして、第2回目王様ゲームはじめるよー!

はい、テッちゃん見るの辛いかもだけど堪えてな!
紫原も何とか堪えてな…って、うひゃ〜…すげぇ勢いでお菓子食ってるし!




「うわ〜氷室さんのあの目、多分負ける気ぜろっスよ…。」
「…勝負事絡むと厄介だよな、氷室の性格(※極度の負けず嫌い)ってよ…」


「黒子…大丈夫かな……」
「…。(他人の心配をする光樹…可愛い。)」





どこか遠い目して見守る海常コンビ、
ハラハラしながら見守る降旗、
その隣で降旗を見守る赤司、
「気の毒過ぎて見るに堪えないのだよ!」とお汁粉一気飲みの真ちゃん


そんなメンバーをよそに、ポッキーはだんだん短くなっていって……

……えっ…マジで短いんだけど…。
こりゃそろそろどっちかが口離さないと…チューしちゃうっぽくない??!!
ちょっと待って、今さらだけど色んなことが心配になってきちゃったよオレ……






「………ほんとにチューしちゃうんじゃ…黒子っち大丈夫っスか?」
「………げ、ゲームですから…だ、大丈夫です。」
「顔色が優れないのだよ黒子!」
「………………あ〜…もう限界だし…」
「敦?」
「やっぱ無理。力ずくでも止めるから。」


あ、なんかキセキ組が集まってると思いきや…うわ!!また赤司が紫原を制止にかかってる!!

おいおい…やばいんじゃねーのマジで…。
やだなぁ平和主義の高尾ちゃんとしてはさ、血をみるのだけは勘弁だかんね!






(た、タツヤっ…!これマジで洒落になんねーやつだぞ…!!)
(…そんなこと百も承知だけど…負けるのは嫌なんだから仕方ないだろう…!)






なんか氷室さんと火神が目で会話してるけど、背後でちょっとしたバトル起こってること気付いてる??
鷹の目じゃなくても気付こうぜ、そこは。


はぁ…と思わず溜め息が出そうになった時だった。
ずっと何かを我慢するように口を噤んでいた人物が、ぐっと意を決したような顔で一歩前に出て。
そして。




「火神の馬鹿!!!黒子のこと想ってんならそんな勝負、負けることなんか簡単だろっ…!!!もし黒子が泣いたらっ…オレ火神でも許さないからなっ…!!!!!」





…皆が一瞬で静まり返っちゃうくらいの大きな声で叫んでいたのは。
肩を震わせながら立っていたのは。

まさかの降旗だった。







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