「シャンデリアのきらきらたちかじりたい」君の落としたやつはからいよ (紫原と氷室/由可子さま) 黒ずんだもみじ踏みつけゆく京の路は引きずる足の重みと (緑間と赤司/ふちのさま) 「やっぱ好き」反芻の果てへばりつく噛みすぎたガムをいよいよ捨てる (高尾と緑間/ヤヤ) 「サイダーとソーダの違いって何なの?」「ソーダは君の涙で出来てる」 (青峰と黄瀬/由可子さま) きみのこと好きになったと仮定していたら、ほんとに愛してしまい (高尾と緑間/ヤヤ) 死んださなぎ、彗星、熱、君の名をつけた青痣はどこへ消える (高尾と緑間/由可子さま) 光陰の如き刹那に立ち返るなどらしくない、けれど今なら (緑間と赤司/ヤヤ) 「なあ」「なんだ」「いんや、忘れて」「ふざけるな」「ふざけてねえって」「よく聞け、高尾、」 (緑間と高尾/ヤヤ) 柔肌の「あ」を言う前にふさいでね 逃げ水逃げる午後のペガサス (火神と黒子/由可子さま) 切るような冬にささくれ舌打ちをする唇をがまんできない (青峰と黒子/ヤヤ) ちいさな死ごとりごとりとピアノの音そうさ朝までやさしく眠れる (赤司と緑間/ヤヤ) |