「や、やだ!!」
「名前、ここまで来てそれはないでさぁ。てことで、さっさと脱げ」
「いやぁぁぁ!」
総悟と二人でやって来た海。幼なじみからめでたく恋人同士になったわけで。今日は夏らしく海でデートだ。
ただ、海となると必然的に水着姿にならなきゃならない。それが恥ずかしくて、さっきから総悟に脱がされそうなパーカーを死守している。
「昔一緒に風呂に入った仲じゃねぇですかい」
「いつの話!」
「……彼氏の俺にも見せられないんですかぃ?」
「!」
しゅん、と頭を垂らして総悟が言う。
弱った……!私は総悟のこれに滅法弱い。どうしようどうしよう。
「わ……分かった分かったから!」
せっかく来たのだから、いつまでも意地張っているわけにはいかない。
「!」
ぱあっと笑顔になった総悟。……ん?なんかしてやったり、な顔のような気がしなくもない……けどいいよもう!総悟のその引き締まった腹筋に免じて許してあげる!!
ジーッとファスナーを下げる。と、熱っぽい視線を感じて顔が一気に赤くなった。
ちなみに赤のボーダーのビキニである。
「……は?お前…」
(だから嫌だったんだ……!)
「いつの間にそんなに成長しやがったんでぃ」
はい、私が嫌がっていたわけ。それはなぜかむ……胸だけ、なんというか、すごく成長してしまったというか。恥ずかしいのだ、要するに。
「……やっべぇ。ムラムラしてきた」
「は!?……て、へぇ!?」
いきなり身体を抱きしめられ、変な声が出た。は、肌が密着してる……今なら死ねる……!
「他の男が見てやがんでぃ」
いやいや男だけじゃなくて、私たち注目の的となってません!?
仕方なくされるがままに、顔を総悟の固い胸板に押し付け見られないようにした。
「柔らけェ」
「ばか!ちょ、やっぱ恥ずかしいから……もう」
「じゃああっち行きやしょう」
総悟に引きずられるようにして連れて来られたのは、端の方の岩陰だった。
「欲情したんで、」
「え?」
「責任とれ」
「……!何してんの……!どこ触ってんの変態ぃぃ!!」
20110627
ありきたりな話を書きたくなった
いい加減でごめんなさいぃ
夏だ!海だ!水着だ!露出だ!