なんやかんやで帰り道も同じあたしとサスケは、今日も夕日に照らされた帰路を歩いていた。別に恋人同士が帰るっていう感覚じゃなくて、家が近い友達とは一緒に帰る。そんな感覚。
「……何まだムスっとしてんだよ」
「別にー?サスケがどんなに頭良かろうが化学出来ようが関係ないもんね。何にも気にしてないし〜?」
「(……思いっきり気に入らないんじゃねぇかよ)」
「あ!見て、サスケ君!」
その時、同じ学年の女の子がグループが通った。みんな化粧もばっちりで、サスケのファンで有名だ。
「かっこいいなぁー!」
「てか苗字さんって彼女?」
「幼なじみ、てだけじゃないの?」
うるさいなあ、もう!
ちらりと隣のサスケを見ると、迷惑そうな顔をしていた。いつもどおり、イライラしてるんだ。
「(……なんか腹立つ!)」
「!おい、名前!?」
急に速足でその場を離れようとしたあたしに、サスケが焦ったような声を上げた。
そりゃそうだ。いつもこういう時は、あたしが横にいるからサスケもすき放題に絡まれることもないんだから。
「頭が良くて将来有望で、女の子にもモテて……サスケの馬ァ鹿!あたしの事なんか放っておいて遊びまくって、その辺の子とよろしくやってれば!?」
「は!?いきなり何言って……おい!俺はずっと……!!!」
サスケが何か叫んでたけど気にしない。
ささいな始まり
((腹が立つ!でも何に?))
20110407
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