「銀ちゃん…動けないから、ちょっと離れて?おせち料理が作れないよ」
「だってよ、せっかくゆっくり1日一緒にいられるのに…普段はあの税金泥棒どもの中にいるんだろ?」

今日は大晦日、ニューイヤーズイブというやつだ。銀ちゃんの恋人であり、仕事は真撰組の女中という私は、万事屋にいる時間が少ない。何しろ真撰組に住み込みで働いているのだから。

おせち料理(万事屋と真撰組、
二つ分)を作っている間、彼は私の背中にくっついて離れようとしない。まぁ、なんだかんだ言って彼を引きはなそうとしない私も、結局彼と一緒なんだろう。

「銀さんはね、いつオレの可愛い葵ちゃんが食べられないか、心配で仕方ないってのに…」

その言葉に、味見をしようとスプーンで持ち上げた 黒豆を危うく落としそうになった。

「そんなことないってば。土方さんが目光らせてくれてるから」
「分かってないなあ…その多串くんが一番危険なの!あいつが一番変態なの!」
「ないってば。隣の部屋だけど何ともないもん」

言ってから、あ、しまった、と思った。

「…隣の部屋?銀さんそんなこと一言も聞いてないけど?」
「う…だ、だって言ったら銀ちゃん絶対反対するもん!」

ああ、自分で言っちゃったよ。今まで隠してたのに。別にやましいことがあったんじゃないけど、言ったらまた面倒なことになると思ってて…

「っん!」

後ろから銀ちゃんの手が妖しく動く。

「駄目だって、ね、」
「とか言って、葵も乗り気なくせに?」

吐息混じりで耳元で囁かれたらたまらない。流されちゃ駄目、分かってるけど、銀ちゃんがすっかりその気になってしまったので、観念して鍋にかけていた火を消してしまった。

「ん、良い子」
「もぉ…銀ちゃ、の馬鹿、」
「はいはい、寝室に移動しましょーねー」

おせち料理、完成するかなあ…実は万事屋の分は先に完成してるんだけどね。

「銀さん、葵と一緒になったまま年越したいなァ」
「なっ…!!」


20111231

ごめんなさい(  ̄▽ ̄)良いお年を!




今日も明日も明後日も


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -