「カカシー!ねえ見て、なんか気付くことない?」
「ん?何が?髪でも切った?」

今流行りのあのリップ。CMでぷるるんってしてて、モデルの女の子がすごく可愛いやつね。ちょっと高かったけど、お小遣使って買っちゃった!それを早速お披露目しにきたわけである。

「違うよー、ほら!」

唇を少し突き出して見ればようやく気付いたらしいカカシ。ちらりと視線をこっちに向けて、けれどそれも一瞬だった。

「お子様が色気づいちゃって、どうしたの」
「お子様じゃない!ねね、カカシ、この唇見てキスしたくならない?」
「別に?」
「(むかぁー!)」

そりゃあたしはカカシよりも年下だしね、色気もないですよ。けど、少しでも振り向いてもらうために必死なんです。
化粧をしたら、ちょっとは大人に見てもらえるはず。だから。

「だからカカシ!ちゅーしよ!」
「やめなさいってば」


イチャパラから目を離さず、手だけで軽くあしらわれる。
やっぱり強敵はイチャパラだ。いつか絶対、カカシがイチャパラに目もくれなくなるくらいに女らしくなってやるんだから……!



20110810




恋する唇


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