03
「お前が仲間だと勘違いしているだけじゃないのか?お前の力を恐れないとでも思ったか?」
「やめてっ……!!」
「火影様のような人達ばかりではないんだぞ、里の人間は!」
「みんなお前が憎いんだ!あのはたけカカシもな!」
(痛い……)
殴られた衝撃で、頬に涙が伝う。頭はぼーっとするし、目の前はチカチカして見えない。
ただ分かるのは……
(このままじゃっ……殺される……!!)
何とかしなきゃっ……!!
そう思い、チャクラを練る。が、チャクラが思うように練れない。
(何で!?まさか雨のせい……?)
「お前に仲間なんて一人もいない!!」
「お願いっ……もうやめて――――!!!!」
カッ!!
(!!)
一瞬辺りが昼間のように明るくなった。
それもつかの間、次の瞬間には元の薄暗さが戻って来る。
だけど私は、信じがたい光景を目にした。
「何……これ」
ここにいる人間、全員が倒れている。
たった一人――私を除いて。
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