02
「俺達は何者でもない、ただの忍や、里に住む一般人だ……」
背後から羽交い絞めにされて動くことが出来ない。だが、かなりの人数がいることが気配で分かる。
「一般人まで……?どうして忍でもない人間が……っがはっ!?」
いきなり後ろから頭を蹴られ、そのまま地面にうつぶせの状態で倒される。頭の上に誰かの足があるため動けない。
「つっ……」
「お前のことを心から恨んでいる人間たちだ」
「!?」
周りから感じられる殺気を感じ取り、体がかたかたと震えだす。
「ど、して……」
「どうして?そんなことよくあんたが言えるね!!」
(!女の人までっ……)
「あぅっ……!!」
今度は横から蹴られ、体が上を向く。
「あんたのその妙な力のおかげで!!あたしらがどんだけの人を失ったか、知ってんのかい!?」
「九尾と並んで……いや、時にはそれを上回る力を持つお前がなんで里に帰ってきた!」
好き勝手に体を殴られ、痛みが体中を走り正直何が何だか分からない。
(なんで……なんで……!?私は何も知らないのに……!!)
何も教えてもらってないのに……どうして私が……?
「くっ……!!」
「お前の仲間も、同じことを思っているんじゃないのか?」
「!!」
最初の男が低い声でそう言ってくる。
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