01
修業を終えて家に帰り、シャワーを浴びる。
時計を見ると現在夕方の4時半。
カカシさんは夜には帰るって言ってたから、ご飯でも作っておこうかな。
居候させてもらってるんだから、たまにこんな風に私が晩御飯を作る日もあるのだ。
(その前に……)
窓の外は、夕陽が射していて気持ちよさそう。
ちょっと休憩しよう。
「はあ疲れた……なかなか進まないなあ」
庭にごろんと寝転がり、目を閉じる。これだけで元気になれるなんて、私の体も便利なものだ。
結局何も成果をあげられないまま、数日が経過している。修業では色々試すけど、強力な攻撃が出来そうなくらいのチャクラを出せず。
少しずつチャクラを消費して、動けなくなるのが恒例のパターンだ。
「カカシさんも、時間はかかると思うって言ってたけど……いつ感覚が掴めるんだろうなあ」
「葵」
不意に名前を呼ばれて目を開けると、庭の柵の向こうには見知った姿があった。
「シカマル!」
この前も会ったけど、あの時は他のみんなが居てほとんど言葉を交わしていない。
「どうしたの?」
「いや、近くに来たから寄っただけだ」
ん……?
ふと違和感を感じた。だけど何か分からない、何だろう。
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