02

「今日はもう無理だな」

「……」

「甘味屋でも行く?」

「え!?」

思わぬ一言に顔を上げる。

「甘いもの食べたら少しは元気出るでしょ」
「やった!カカシさん大好き!」

(はっ)

わ、私どさくさに紛れて何てことを……!!

弁解したかったけど、上手い言い訳が思い付かず一人焦っていると、頭にカカシさんの手が乗った。

「途端に元気になっちゃって、まだまだ子供だねー葵は」

「ち、違う!!」

私だって、もうすぐ18だし!……まあこっちの世界ではあとどのくらいで誕生日かも分からないけど。
しかも、今の一言結構キた……やっぱりカカシさんにとって、私はただの一人の生徒でしかないんだ。

(何期待してたんだろ……馬鹿みたいだ)

「団子食べるの食べないの?」
「(!)食べる!」

「そーゆーとこが子供なんだよな」

「な!!」








「待ってよカカシさん、早過ぎる……っ」

「これも修業のうちと思えばいーでしょ」

……普段はやけに大人っぽく見えるのに、そういうギャップが可愛いとこは変わってないんだから。

「はー……あんなこと言うなんて反則でしょ……」


片手で熱くなった顔を押さえる。
とりあえず、マスクをしておいて助かった


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