04
とりあえず私も戻らないと。そう思い、綱手さまの部屋まで戻るとそこにいたのはサクラといのだけだった。
「あれ、チョウジは?」
「団子の割引券あるの忘れてたって、すっ飛んでったわ……もう……」
「あはは、なんか分かるかも」
「それより葵!私たちもちょっと話しましょうよ!」
「そうそう!綱手さまが、今なら隣の部屋使って良いって言ってくださったから」
「本当?話す話す!」
「えっと……サクラ?いの?」
「カカシ先生と一緒に暮らしてるのよね!?どうなの!?」
「ど、どうって……」
なぜか私は今、二人の女の子の尋問を受けている。主に内容はカカシさんのこと。どうしてこうなったのか、それは謎だ。
しかも、カカシさん、か……
(〜!!)
ぼんっとあの時の事を思い出し、顔中に熱が集まる。
「あっれえ?なんか顔赤くなーい?」
(しまった……)
「女三人でしょ?洗いざらし白状なさいよ〜」
この二人には敵わない、そう悟った瞬間だった。
「ふーん……やっぱりちょっと意識してるんじゃない」
「け、けど!べべべ別に好きとかじゃななないからね!!」
「((この子動揺しすぎ……))」
「そんなの好きって言ってるようなものじゃないの」
「だ、だから意識って言っても……この前のことがあったからだと思うし……」
「「この前のことって?」」
(……あ)
「何何!?」
「早く教えなさいよ!!ほら、こしょこしょ〜」
「ひ、ひゃははっ……い、いの、無理だって……!!」
脇をくすぐられていてもたってもいられない。ただでさえ腹筋が痛いのに、笑ったら余計辛いって……!!
「い、言う!!言うから!」
ようやく解放され、はあはあと息を整える。
「……、」
「何?聞こえない」
「……す」
「す?」
「きっ……キス、された」
消え入るような声で告白し、ああもうどうにでもなれと膝を抱え込んだ。
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