08
「その覚悟、確かに受け取ったよ」
「え……」
「なら、明日から本当に修業開始ね。もう手加減しないから」
ということは……もしかして、今までカカシさんは私を試していた?私の覚悟を確認するために。
「もちろん今日のことは俺達の不注意だ。完全に油断していた……俺がいながら、本当に悪かった」
「いいの、おかげで目が覚めたと思うから。もちろんシカマルやキバには申し訳ないけど……。
それじゃあ、「今日は駄目」
「……」
どう押しても無理らしい。無駄を承知で強行突破を試みたけど、逆に体全体を押さえられてしまいますます動けなくなってしまった。
「焦る気持ちは分かるけどね、そのままじゃ本当に倒れるよ」
「!」
首筋にトン、と衝撃が走った。しまった、と思った時には体が崩れ落ちた。体を支えられたまま聞こえた声。
「ま!明日からじっくりしごいてあげるから、今日くらい休みなさいよネ」
(こっちに来てから、私が何回気絶してると思ってんの……!!)
「あと、こういう時くらい泣き喚いていいから……俺の前であまり堪えるな、こっちが寂しくなるでしょ」
(本当にこの人には敵わない……あ、もう意識が……)
けど……
「カカシさんを越えるくらい、強くなってみせるもんっ……!!」
「はいはい……じゃあおやすみ」
(全く、お前は変わらないね。という声が聞こえた気がした)
20110314
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