04
「はあ、はぁっ……」
(助かった……)
胸を押さえながらがくんと膝をつく。思った以上に体が重い。
「サンキュ、キバ……数の多さに対応しきれなかった。にしてもすごい力だったな……お?」
「あぁ、今赤丸腹ペコで機嫌悪かったからな……ん?」
「きゃ、く、くすぐったっ……あははっま、待って!」
赤丸という犬が、頬をぺろぺろ舐めてきてくすぐったい。だけど、ふわふわの体やふさふさの尻尾に癒されて少し元気が出た。
「んっ…!ちょっと、待っ…あ…くすぐった、てば、っやぁ!」
「赤丸ストーップ!!」
葵の声に思わず色々と想像してしまったキバとシカマルは、顔を真っ赤にして赤丸を葵から引き剥がした。
「はぁ、はあ……」
「お、おい大丈夫かよ葵」
「だ……大丈夫」
そう言いながらも、座ったまま肩を貸してくれるシカマルに頭を預けた。ちょっと、きついかも。さっきあの変な道具でチャクラを吸い取られちゃったみたいだから。あ、そうだ。
「さっきはありがとう、えっと……」
「なんだよ水くせーな、俺達の仲だろ!?それにしても今までどこに……?」
「あ……」
きっと、この子も私の友達だったんだろう。困った私を見かねて、シカマルが助け舟を出した。
「キバ、一回しか説明しないからよく聞けよ?葵は……」
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