02
「へえ、葵は部長なんだ。楽器やってるとこ見てみたいなー」
「けどほんとに練習きつくてさ!今なんか逆にほっとしてるかも」
あはは、と笑い合う。なんかいいな、こういうの。
「……葵は寂しくない?みんなに会いたくない?」
「そりゃ……会いたいけど、でもね」
一瞬しゅん、としたサクラに言う。
「こっちに来てからカカシさんや綱手様、シカマルにもちろんサクラも……たくさん良い人にも会えたんだもん。寂しくないよ」
「葵〜っ……」
「ほらほら泣かないの」
ぎゅうっと抱き着いて来たサクラにこちらも抱き返す。
「……きっと、思い出すから」
「!」
「それまで待ってて……お願い。今の私でも友達でいてくれる?」
「当たり前でしょ、馬鹿っ……!ありがとう……」
やっぱり女友達は大事だなって思う。絶対味方でいてくれる、心強い友達。
「じゃあ……そろそろ行くね。私、綱手様との修業があるから」
「!待ってっ……」
ドアの所まで行ったサクラを呼び止める。
「サクラは……どうして強くなりたいの?」
「大切な人を守るため!もう守られっぱなしは嫌だから」
「!」
……サクラ、かっこいいな
「……ありがとう」
強い目をしたサクラが少し羨ましかった。
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