01
(温かい……)
こっちに来てから初めて、こんなに安心して眠れているかもしれない。まだ時間は早いんだろう。うっすらとした意識の中、心地よくうとうとしていた時のこと。
『……目を覚ませ』
(……?)
不意に何か声が聞こえた気がした。カカシさん、かな?だけどこんな声じゃなかったような。
『……葵』
(え?)
私の名前、どうして知ってるの?
まず、あなたは誰……?
『早く目を覚ませ、このままじゃお前の身が危ない』
(何のこと?)
『また、あんな目に合ったら、今のお前では力不足だ。簡単にやられてしまう、
だから……目を覚ませ。思い出せ』
(……わかんないよ)
もっとはっきり言ってくれなきゃ、分からない……
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