01
「今日は、シカマルのところに行くからね」
「シカマル?」
翌朝、目が腫れていないか鏡で確認していると唐突にそう言われた。
「ん、中忍でめちゃくちゃ頭良い奴。お前の同期だよ」
「同期……?」
何、その人も私の知り合い?
元々勘が鈍いわけじゃないけど、薄々分かってきたことが一つ。私はやはり昔、この木の葉に居たんだろう。だけど、その記憶がない。
そもそも、私は元の世界で暮らしていた時の小さい頃の写真だって見たことがあるし覚えている。ここにいたなんてありえない、まさか生まれ変わったなんて言われたら知らないけど……それでも時間も合わないし。はあ、いつまでこんなところにいなきゃいけないんだか。
にしても、なんだか自分がこの状況に早速慣れているのが怖い。慣れって恐ろしい。元々順応性はある方だと思うけど。完全に馴染んできている気がする。
それとも、他の何かなのか……
カカシさんが作った朝食を食べた後、(普通に美味しかった)私たちは少し歩いて図書館まで来ていた。ちなみに私はフードのついた大きな服をすっぽりかぶっている。なんでか知らないけど、今里の人に顔を見られたら色々とややこしいことになるらしい。
一つ驚いたのは、カカシさんの家に私が着られそうな服がたくさん置いてあったこと。これどうしたの、と聞いたら元々全部お前のだよって言われた。ますます私がここに住んでいたんだろうと思ってしまう。だけど、カカシさんの家(それも私用の部屋)に置いてあるなんて、……
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