02
「……遅かった、か」
「!すまねぇっ…本当に……俺達が…!」
「気にするな…お前達が悪いわけじゃない。悪いのは…」
「……っ」
苦しげに顔を歪める若い忍二人。だか心中は俺もこいつらも変わりないはずだ。
一つの賭けだった。彼女がもしも真実を知ってしまったら、否いつかはそうなる事を覚悟して、ずっと考えていた。彼女はもしかしたら戻って来るかもしれない、と。しかしその考えは甘かった。
(悪いのは……俺だ)
彼女を変えることが出来なかった力不足。
自分でも、いつまでも女々しくくよくよしたくはないと思っているが、落ち込まざるを得なかった。
「カカシ」
後ろからかかった声に反応する。
「……アスマか」
「綱手様が呼んでいた…だが、」
「いや、大丈夫だ。行く」
重い体を動かす。もう微塵も感じることの出来ない彼女のチャクラを、無意識に探っている自分自身に嫌気がさした。
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