04

「はあっはあ……」


倒れて立ち上がれない二人を呆然と見つめる。


「どうやらこいつらが、たまたま上忍達よりも一足先に到着した…といったところだな」


赤丸はさっきキバが飛ばされたときに一緒に巻き込まれ、伸びていた。


「今の騒ぎで気づかれたかもしれない……始めるぞ」


「……分かった」


今度こそ、まっすぐにうちはイタチと向き合う。
倒れた彼らからは、何も考えずに済むように目を逸らした。


もう覚悟は決まってる。いまさら後戻りなんて出来ない。心臓が激しく高鳴るのを聞きながら静かに立った。




赤い目を見つめると、すうっと暗闇に体が吸い込まれるような感覚がした。






(ぐっ……体が動かねえ……!!)

「畜生っ……!!葵ーーーっ!!!」



声は、届かない。


20110426


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