02
「うちはイタチ…なんで……」
突然目の前に現れた人物に、聞きたいことが山ほどあった。
「……お前のチャクラの最大の弱点だな」
不意に口を開いたうちはイタチの声に、耳を傾ける。
「チャクラが上手く使えなかったのだろう。雨のせいだと思ったか?」
「……違う、の?」
「お前のチャクラは、自身の心の状態とも大きく影響する。
絶望感、暗闇――心がそれでいっぱいだと、陽蓮は上手く働かない。
おまけに、コントロールが上手くいかなくなると……突然力が暴走することもある」
「……だからあの時」
「知らなかったのか」
「……」
全然知らなかった……。
やっぱり、おかしいよね。
私は知らないことが多すぎる。
「あの人たち……死んだの?」
どうしても「私が殺したの?」とは聞けなかった。
「いや……おそらく、気を失っただけだ。今のお前の力ならな」
(良かった……!!)
それを聞いて、少なからずほっとする。
「それで良かったか?」
「え……」
「一つでも良いことがあったか?お前は一つでも真実を知れたのか?」
「……!!」
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