「ひゃは、かーわいい!ほら、こっちこっちーうん、良い子だね、よしよし」

久しぶりに二人揃って任務がない休日。ちなみに久しぶりのデートでもある。今名前の部屋にいるのは、俺と名前、そして俺達の子……ではもちろんなくて、名前の結婚した兄の小さな息子(5)だった。名前は海斗と言うらしい。

その兄夫婦が、お見舞いか何かでしばらく家を空けることになり、その間名前に海斗を預けることにしたのだそうだ。で、家に来てみたところ、先ほどからずっとこの調子なのである。

「おねーちゃん、抱っこー」
「はいはい」

任務中の勇ましい姿からは想像がつかないくらい、母親代理が板についている。微笑ましいその様子に、いつかオレ達にもこんな子が出来たら、そう思ってしまうのは事実だ。

……事実だ、が。

「ひゃ!海斗君、ちょ」
「ねーちゃんのおっぱい、柔らかい」

すりすりと顔を寄せる海斗に、名前がくすぐったそうに身をよじる。さらに海斗は、赤ん坊の如くぱくっとそれをくわえようとして。

「ちょ、あ、待っ……「わっ!」
「はい、そこまでだな」

ひょいっ

後ろから海斗の体を抱え上げ、名前から引きはがすことに成功。

「やーめーて、兄ちゃん!」
「海斗、姉ちゃんが海斗の大好きなチョコケーキを用意してるらしいぜ?」

食べ物で釣るなんて卑怯だとは思ったが、これが一番効くのだ。

「え!行く、早く、来てね!」

慌ててキッチンへ走る海斗を見送ってから、後ろから名前の体に抱き着いた。

「なあに、シカマルまで甘えた?」

そうくすりと笑いながら言う彼女に、いつもあまりない余裕が感じられて少し腹が立ったので、強引に唇を合わせた。

「……ん、ふぅ………っ!?」

そのまま彼女の服の上から胸の辺りに手を這わせる。確かに柔らかい。暴れようとするのでもう片方の手で腰から抱え込んだ。

「や、駄目っ……海斗が、いるからっ」
「さっき散々構ってたじゃねぇか」

不機嫌な声音があからさまに出ていたのだろう。

「やだ、海斗にヤキモチ?シカマル可愛い!」
「……るせー」

妬いて悪ぃかよ。

そう言うと、一瞬ぽかんとした彼女の顔がみるみる赤くなっていく。
それに愛しさを覚え、もう一度唇を深く重ねた。

使


((何してんの早くー!))

((!!))



20110908

みなみ様へ!

長らくお待たせしました。
シカマル嫉妬ということでしたが、こんな形にしてしまいましたが…いかがでしたか?
私的に、意外と子供っぽくヤキモチを妬いてしまうシカマルがツボです。(聞いてない)
たくさん読んでくださっているようで、本当にありがとうございます!
これからも是非遊びにいらしてくださいね!


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