>> 視線の先

「プール?」
「うん!行こうよカカシ先生も」

木の葉に最近オープンした大きなプール。おおはしゃぎのナルトとサクラに乗り気じゃなさそうなサスケ、保護者として無理矢理引っ張ってきたカカシ先生。第七班のメンバーでやって来たのである。私も年下の子に負けず劣らず楽しんでいるんだけどね。

「あー、気持ち良かった!」

喉が渇いたので売店でジュースを買い、プールサイドに戻るとカカシ先生がぐで〜っと椅子にもたれかかっている。よくプールや海なんかにあるような、横になれるような椅子。私は先生の横の足元に座り込んだ。

「んー、おいし。
先生もプール入ったら良いのに!」
「いーよ俺は」
「えー」

サクラに背中を押されてプールに落下したナルトを見ていると、何だか視線を感じた。

「……?」

横を見ると、カカシ先生と目が合う。

「な、に?」
「いーや、気にしないで」
「……」

そう言われて再びプールの方へ目線を向けるが、……まだ感じる。何?

「もうちょっとデカくても、良いんだけどなあ」
「へ?」
「いや、こっちの話」
「……エロおやじかよ」どこへ行っていたのか、突然入ってきたサスケ。髪の毛が濡れていることから、一泳ぎしてきたのかな。
それより、今なんて?

「ちょ、サスケ!」

珍しく慌てた様子のカカシ先生。そして私はピンと来た。女の勘って恐ろしい。

「カカシ先生の馬鹿馬鹿ばぁーか!!」
「うお!?ちょ、やめなさいっ」

べしべしと先生の厚い胸板を叩く。腹筋綺麗……て、こんなの私が変態みたいだ。

「っひゃ!?」

カカシ先生に腕を引っ張られ、先生の上に乗り上げてしまった。気付けばサスケはいない。面倒だからって逃げたなあいつ……!

「ん、柔らかさは合格」
「ちょ、やだ離してってば……みなさーん!木の葉のはたけカカシは、実は根っからのエロおや……ふがっ」
「はい黙って」
「んんー!」

口を大きな手で塞がれ、……苦しい。苦しいですはたけさん…!

目線を上げると、至近距離にあったカカシ先生の瞳が見えて、少し心臓が高鳴ったのは秘密だ。
視線の先にあるものは?

((葵の身体はどこも柔らかいね))
((肉を摘むな!!))




20110813


華世さまへ

以前描いて頂いた夢絵からイメージしてしまいました。サスケ君も登場しているということで、過去編第7班の頃のお話です。だ、大丈夫でしょうか……(どきどき
あの絵+今の時期から勝手にプールを連想しました。カカシが変態だけど気にしない。カカシは葵に対してはこういうキャラだと思っていますので(笑)
そんな変態にドキドキしちゃっている葵のお話でした。
こんなお話で良ければ受け取ってやってくださいな(^^)お付き合いありがとうございました!
こちらからイメージ↓


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