04.擦り傷
「名前ー!また怪我したってばよ!」
「またぁ!?」
幼なじみのうずまきナルトは、外に遊びに行くたび傷を作って帰ってくる。毎回手当てをする私の身にもなってみろっての!
「ほら、見せて」
目の前の椅子に座らせ、擦りむいた足の様子を見る。
「洗った?」
「ん」
「じゃあマキロンね」
「え″!やだやだ!」
消毒液をちらつかせると、途端に嫌がるナルト。でも有無を言わさず押さえ付ける。
「っ……」
「はい、終わり。もー、あんまり怪我しないでよね」
「やだってばよ!」
「え?」
真面目な顔ですぐに返されたため、思わず聞き返す。
「怪我しなくなったら、名前と会う機会が減るから……それは嫌だってばよ」
「!」
思わずぼっと赤くなった顔を隠すように反対側を向いた。
なんだかいつもと違う
((どーしたんだってばよ!))
((落ち着け私、いつも通りの余裕を見せるんだ……!))
20110513
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