シカマル学パロ | ナノ
寄り添った状態のまま、他愛もない話をしている間に気付いた。私、普通にシカマルと話せてる。
「…何笑ってんだ。珍しいな」
「笑わない女じゃないんですよーだ」
「くくっ…なんだそれ」
「わんわん!!」
二人して顔を見合わせた。わんわん?
「赤丸でかしたっ!…て、お、おいお前ら…」
「…あ」
キバだ。そう言えば雨がましになっている。慌ててシカマルとの近かった距離を離す。
「雨宿りだ。またこいつが風邪ひいたら困るだろ」
「…ま、サンキューな。おい由利、サクラ達がうるさいから早く戻ってやってくんねぇか?今ならこの近くにいるはずだぜ」
「わっめんどくさ!
シカマルありがとー!」
一足先にそこを出る。とは言っても、すぐに後ろの二人も来るんだろうけどね。
「キバ、悪かったな」
「え?」
いきなり謝ってきたシカマルに、疑問系で返す。
「…お前、あいつのこと好きなんだろ」
「あぁ、そーだ。お前なんかよりずーっと前からな」
「!」
微かに驚いたような表情をした奴に、へっと笑う。ずっとあいつの横にいたら、気付かないわけがない。
「言っとくけどな、あいつは頭良いけど案外、鈍いぜ?何しろこんなに近いオレの気持ちにも気付いてないんだからな」
「宣戦布告かよ」
あぁ、宣戦布告だよこれは。
「まあ正々堂々といこーや」
「ちぃ…めんどくせーな」
そう言いながらも、奴の顔は割と晴れやかだった気がする。
20120406
Back