シカマル学パロ | ナノ
「……い。起きろ」
キバの声が聞こえる。何でだろ、ここ私の部屋なはずなのに。
「テスト…い、」
あれ、昨日どうやって寝てたっけ。ベッドに入った記憶がない。
「オイ、遅刻するからいい加減起きろ〜!!!!」
「へ!?」
アホみたいにでかい声に目が覚めた。何故かキバの膝枕で寝ていた私。ちらりと時計に目をやって、思考停止。
「はぁ、はぁ、はあ…」
ガラガラッ!!
「お前ら…ギリギリじゃねーか」
試験監督であるらしい、テスト用紙を配っているアスマに呆れ顔で言われる。がたがたと席につく私とキバに、いのがちょっかいを出した。
「二人して遅刻だなんて、夜中何してたわけ?」
「いやー、勉強してる間に二人して寝ちまってよ」
キバがそう言うと、教室内が何とも微妙な空気に包まれた。
「バカキバ」
「は!?」
全く、意識があるのかないのか。まぁ、こいつのことだから後者だと思うけど。
「ほらほら、始めんぞ!」
「あ〜、終わった!!」
試験終了のチャイムが鳴り響き、みんなが歓声を上げる。夏休みを残すだけの解放間。
テストが終わって嬉しいのは私も同じはずなのに、何だろう、何かがぱっとしない。
「…あ、れ」
頭ががんがんと鳴ってる。それに、寒い…
机に頭から倒れこみそうになる直前、誰かにぽすっと受け止められた。それから襲いかかる眠気に勝つことができず、私は大人しく意識を手放した。
「由利」
「う…ん」
聞こえてきた声に、意識が浮上した。この声は、キバだ。そっか、倒れた私を、
「オレじゃねぇよ」
「え?」
私の考えていることを見透かしたように、なんだか少し怒った様にも見えるキバが言う。
「ここまでお前のことを運んだのは、オレじゃなくて…」
そこまで聞いて、再び意識はフェードアウト。あれ、キバじゃないなら、誰が運んでくれたんだろ。アスマ先生、か、な…
20120203
Back