シカマル学パロ | ナノ


最近の昼休みの光景である。

「あーもう勉強嫌だってばよ……」
「適当にやっときゃいいんじゃない?がっつりやったとこでしんどいだけじゃん」
「それは由利が出来るからでしょー?本当、シカマルと同じタイプよね」

只今テスト直前。厭味にしか聞こえないかもしれないけど、ある程度ノート見返して復習したら大体頭に入るんだよね。
シカマル賢いんだ……実は体育祭以来、あんまり、というかほとんど会話らしい会話をしていない。今委員会もないから話すタイミングもないし。なんとなく、まだ怒ってるような気がするんだよね。けど面倒臭いからあんまりこっちからも関わってない。


次の授業は体育なので、体操服を出そうとロッカーに向かった。
ロッカーを開けてはた、と動きが止まる。

「(……まただ)」

ない。今度はどこにやられたのやら。

こういう地味な嫌がらせが地味に毎日続いている。消しゴムがなくなっていたり、宿題のプリントが全部真っさらになっていたり。(これは結構ムカついた)

けど、私はあんまり気にしていなかった。くだらない低レベルないたずらで呆れるだけ。だから誰にもこのことは話していない。

「サクラ、保健室行ってくるね」
「え、ちょっと由利!……もう」

呼び止めるサクラの声を無視して教室を出る。保健室に行くとちょうど先生がいなかったので、私はベッドに潜り込んだ。









「……、由利」
「……」

誰かに名前を呼ばれている気がする。けどまだ眠い……
再び意識を落とす直前、一瞬息が苦しくなった気がした。







「んー……」
「起きたか?」
「あれ、キバ」

ベッドからむくりと体を起こして時計を見て、固まった。

「5時……!?」

寝過ぎた。午後の授業丸々サボっちゃったよ。

「大丈夫かよ」

ベッドから飛び降りて頭がふらついた私を見て、キバが呆れたように言う。

「ほらよ、かばん。帰るぜ」
「ありがと……」
「お前が授業サボるなんて珍しいな。なんやかんやで授業をサボることはなかったのに」
「うん……もうなんか色々さ、」

変に疲れちゃったよ、馬鹿な女達のせいで。

「もしかして途中で起こしてくれた?」
「!
起きてた、のか?」
「いや……」

そう言うとほっとしたようにため息をつくキバ。変なの。



20110808



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