04

「……!?ちょ、カカシっ……」

びっくりしてしまって思わず思いっきりカカシの胸を押した。

「止めても遅い」
「だって、っ……ふ、ぁ」

思わず舌を奥の方に縮こませても、容赦なく追って来るカカシのそれ。逃げることが敵わず、互いの舌がねっとりと絡み合う。息苦しくなってきたので背中に回した腕に力を込めると、こころなしかさらに深くなっていく口付け。

「っは……」

(カカシの吐息……なんて色っぽいんだろう)

頭が、熱で浮かされたみたいにぼーっとする。その時、寝巻きのズボンからカカシの手が侵入してきて、太ももをゆっくりと撫でられた。

「!!」
「うっ!?」

思わず足をばたばたさせると、痛みからカカシが離れた。

「や……やだ変態!えっち!すけべ!」

未だ太ももを這ったカカシの手の感覚が抜けない。

「ちょ、恋人に向かって変態はないでしょうが。ね、駄ー目?」
「そっ……そんな上目遣いしたって駄目だから!甘えたって無理なものは無理!」

カカシが言わんとしていることは分かる。だけど、ちょっと……早過ぎる。キスすら最近経験したばっかりだってのに、心の準備なんかもってのほかだ。

「はあ、じゃあこれで我慢する」

ぎゅーっと抱きしめられて、抱き枕状態。

「けどね、葵」
「え?」
「毎日こうやって同じベッドで寝てるんだから、俺にも限界はあるってこと、覚えといて。
……覚悟、決めておいて」
「……!?」

最後に耳元で囁かれて、腰が砕けるかと思った。
ドキドキする胸の鼓動が収まらない。


ちなみに、この日は私がカカシを部屋から追いだしてソファーで寝かせたことは言うまでもない。



20111230


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