04
(……何の音?)
一人で里を歩いていると、何やら騒ぎ声が聞こえる。
音のする方へ駆けつけると、知らない人が数人、それにナルトとサクラ、あそこに捕まってるあれは……木の葉丸じゃない。
「……!!」
どういう件か全く分からないけれど、一人の男の子に向かってサスケが石つぶてを投げる。木の葉丸は落とされた。すんでのところで私は慌てて受け止める。
「っ……危なっ」
「!葵姉ちゃんじゃねーか、これ」
「よそんちの里で何やってんだてめーは」
「サスケく――ん!!」
「あ、サスケ」
偉そうに木の上に立っているのはサスケだった。なんだ、全員集合じゃない。
「クッ…ムカつくガキがもう一人…」
「失せろ」
「キャ――カッコイイ―――――!!」
「ナルト兄ちゃんカッコ悪り〜〜〜信じてたのにコレ!助けてくれた葵姉ちゃんの方がかっこいい〜!」
「バ…バカ!!あんなヤツ、オレだってすぐやっつけてたってばよ!!」
「フン」
「おい…ガキ降りてこいよ!オレはお前みたいに利口ぶったガキが一番嫌いなんだよ…」
男の子は何やら背中に背負っているのを下ろす。
「おい、カラスまで使う気かよ」
「カンクロウ、やめろ」
「!!」
「里の面汚しめ…」
「ガ…我愛羅」
我愛羅と呼ばれた男の子はサスケの座ってる隣の木の幹に逆さになっていた。
「喧嘩で己を見失うとは呆れ果てる…何しに木の葉くんだりまで来たと思っているんだ………」
「聞いてくれ…我愛羅こいつらが先につっかかってきたんだ…!」
「黙れ…殺すぞ」
(何、あの子……)
目が、驚くくらい冷たい。
「わ…解った。オレが悪かった」
「ご…ご…ゴメンね。ホントゴメン」
「君達…悪かった(あのカンクロウにいとも簡単に石つぶてを当てるとは…できるな…コイツ。しかもあの女のあのスピード。あれだけで実力が分かるな)」
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