01
「……ん」
今日は珍しくぱっちりと目が覚めた。隣を見ると、もうカカシ先……カカシは起きているようで、枕だけが残っている。
昨夜は大変だった。名前(呼び捨て)で呼ばされるわ、一緒のベッドで寝るって言って聞かないわ……
名前呼びは、二人だけの時って無理やり納得させた。ベッドは……さっき説明した状況から察してほしい。
「あれ……?」
下へ降りると、テーブルの上にはメモと朝食が置かれていた。内容は、先に家を出ているということらしい。
多分、慰霊碑に寄っていくのかな。
(!もしかしたら)
サクラやナルト、サスケの前に私とカカシが一緒に現れたら怪しいから、そのために気を遣って先に家を出たのかも。
特にそのことに関しては話していないけど、そう考えるのが妥当だろう。
作られた朝食を口に含む。
「……おいし」
頬が緩む。ぱしっと顔を両手で叩いて気を引き締めた。
「グッ!モーニン!サクラちゃん!!」
「わー、ナルト元気だねー」
「葵!グッモーニン!」
本当にナルトはいつでも元気だなあ。
「おはよ葵!なんか……今日雰囲気違うわね。良いことあった?」
「え!」
サ……サクラ、鋭い。
「何よ〜教えなさいよ!」
「い、今はちょっと……!また今度、話す……から!」
「絶対よ〜?」
女の勘ってすごいな。にしても私、そんなに分かりやすかったかな……。
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