02
「……苦っ。先生、砂糖とミルク……」
「あ、ノンシュガーは無理か」
苦笑いしながら先生が砂糖とミルクを取ってきてくれた。
「ちょ、入れすぎでしょ」
「無理!苦いもん」
「はいはい覚えておきますー。ガキだねぇ」
「なっ……子どもじゃないもん!」
「そういうところが」
「……」
やだなあ、こういうの。一番、傷つく。そりゃあ先生に比べたら私なんて年下だけど。子ども扱い、されたくない。
「……」
「葵?」
「……」
「なーに拗ねてんの……っ!?」
呆れたように言ったカカシ先生に、自分の中で何かがぷちんと切れた。そして次の瞬間。
「……っ」
「は……葵……?」
思いっきりカカシ先生の胸倉を引っ張って、口布の上から、……キスしてやった。
「子どもじゃっ……ないんだから!!」
そう叫んで、リビングを出て家を飛び出した。後ろから追いかけられたらたまらないので、瞬身の術で出来るだけ遠くまで逃げる。
(やっ…やっちゃった!!どうしよう!!)
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