04
私は今、ナルトを探しに早朝から歩き回っていた。本当に、冗談抜きで倒れてなきゃ良いんだけど。どこまで行ったんだろう?
「何がおかしいんだってばよ!」
「!ナルトの声」
それに、誰かと話してる……?
声がした方へ足早に近づく。次に聞こえてきた言葉に、思わず足を止めてしまった。
「……君には大切な人がいますか?」
そっと覗くと、ナルトと、もう一人話しているのは……一人の女の子、かな。
「人は……大切な何かを守りたいと思った時に、本当に強くなれるものなんです」
「!」
私が。私が強くなりたい理由……それは、強くなって、イタチに会うため。認めてもらうため。
でもそれだけじゃ……駄目なのかな……
一人で色々と考えてしまい、結局私はナルトに声をかけられずに家に戻ってしまった。
翌日、また修行にでかけたのか姿を見せないナルトとサスケを心配し、サクラとカカシ先生が探しに行った。私も一緒に行こうと思ったんだけど、色々考え込んでいる間にそんな私を二人は置いて行ってしまったらしい。その間、私はまた陽蓮との修行をしていた。
結局、夜。
「おう、今帰ったか!」
「ナルトにサスケ!そんな泥まみれで……」
ずっと修行していたんだろう。
「へへ……二人とも……てっぺんまで登ったぜ……」
「本当!?やったじゃん!」
「よし!ナルト、サスケ。明日からお前らもタズナさんの護衛につけ」
「押忍!!」
動けないだけじゃなく、タズナさんも今日は仕事で疲れたみたいだ。私も今日の修行でまた力がついた気がする。みんな頑張ったんだな。
……その時だった。
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