07
(やった!)
「カ…カカシ先生!!」
「ぷはぁあっ!!」
「………ナルト…"作戦"見事だったぞ……成長したな…お前ら…」
良かった……カカシ先生が開放された。カカシ先生がどんどん優位な立場に立っていく。
「お前は……未来が見えるのか!?」
「あぁ……お前は死ぬ」
そう言った時のカカシ先生の瞳は、いつもの表情からは考えられないくらい冷たくて、ぞっとした。
その時。
「え!?」
突然飛んできた武器が再不斬に直撃する。確かあれは、千本だ。
「フフ…本当だ。死んじゃった」
白いお面を被った少年だ。何今の……本当に死んだの?今の一瞬で。
「ありがとうございました。ボクはずっと……確実にザブザを殺す機会をうかがっていた者です」
「確かその面………お前は霧隠れの追い忍だな………」
「………さすが…よく知っていらっしゃる」
「追い忍?」
「そう、ボクは"抜け忍狩り"を任務とする霧隠れの追い忍部隊の者です」
「(追い忍……
じゃあ、イタチも追われてるのかな……)」
ナルトは白と再不斬の死体を交互に見遣る。
「?」「なんなんだってばよ!お前は!?」
「安心しろ。ナルト敵じゃないよ」
「ンなこと聞いてんじゃね――の!
オレってば!!あのザブザが…あのザブザが殺されたんだぞ!!あんなに強えー奴が…オレと変わんねェあんなガキに簡単に殺されちまったんだぞ!
オレ達バカみて――じゃん!納得できるかァ!!」
「ま!信じられない気持ちも分かるが、これも事実だ。この世界にゃお前より年下でオレより強いガキもいる」
ナルトをなだめるカカシ先生を見て、私も頷く。
「そうだよナルト……忍の世界は広いんだから」
「……」
「…あなた方の闘いもひとまずここで終わりでしょう。ボクはこの死体を処理しなければなりません。何かと秘密の多い死体なもので……それじゃ失礼します」
「消えた!!」
「フ――――さ!オレ達もタズナさんを家まで連れていかなきゃならない。元気よく行くぞ!」
「ハハハッ!!皆超すまなかったのォ!ま!ワシの家でゆっくりしていけ!」
こうしてようやく、戦いはひと段落ついた。
何だか妙にあっけなかったような気もするけど……。
20110730
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