02
「!!」
突然二人の忍が現れ、カカシ先生が目の前で――
(っ……大丈夫!先生は気付いてたから……)
そう思っても、やっぱり心臓には悪い。
「きゃああーっ!」
「カカシ先生ー!」
サスケが動いたのを見てから、私も忍の方に突っ込む。
「サスケ!」
「あぁ」
ナルトの方に向かっていった忍の前にクナイを持って立ちはだかる。敵を睨みつけながらクナイで攻撃を受けると、相手は多少驚いたようだった。これでも一生懸命修業してきたんだから。
「――!」
「カカシ先生!」
敵がうめき声を上げながら私たちから離れていく。見ると、思った通りカカシ先生が復活していた。
ナルトは傷を負ったものの、無事なようだ。
「ナルト……すぐに助けてやらなくて悪かったな。お前がここまで動けないとは思ってなかったからな……とにかくサスケ、葵、よくやった。サクラもな」
ナルトがすぐに動けなかったのは仕方ないと思うけど。
私は、まあ慣れてるといえば慣れてるし。
「よぉ……怪我はねぇかよビビリ君」
「!」
またこの二人ったら……呆れて肩をすくめる。
「先生、ナルトの傷大丈夫なの?」
「そうだなぁ、ちとこのままだと……」
そんな私とカカシ先生の会話を聞いていたのか、ナルトが動いた。
「――!」
ナルトの手から鮮血が溢れ出す。それをさせているのも本人だ。
「俺がこのクナイで、オッサンは守る……」
(……)
ナルトは真っ直ぐだ。その純粋な気持ちに心を揺らされた気がした。
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