02

気が付いた時には、一人だった。

お母さんやお父さんはどこにいるんだろう。

唯一の友達は、時々見る夢の中で会う一人の男の子。だけどその子はいつも、なんとなく悲しそうで。
どうしたの、て聞きたかったけど、決まって聞こうとする直前に目が覚めるの。



両親や家族はいないけど、家はあった。火影様が私のために容易してくれた、一人には十分すぎるくらいの大きさの一軒家。
料理は火影様のところに行って一緒に食べたり、たまーに一生懸命本を見て実践してみたり。


あまり外には出られなかった。私はアカデミーに通っていないから。このくらいの年の子がみんなアカデミーに通うっていう話は、なんとなく本に書いてあった内容で理解してた。

私が行けないのは両親がいないからと思ってたけど、そういう子でも通っているから、少し違った理由があったらしい。

そのかわり、火影様が直々に忍術を教えてくれた。
新しいことを覚えられるのは嬉しかったけど、やっぱりちょっと寂しかった。私もたくさん友達が欲しくて。




そんな時だった、あの人に出会ったのは。


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