02

「全員で来れば、鈴を取れたかもな」

鈴を取り損ねた私はそっぽを向いた。それを見てカカシ先生が苦笑いする。

「一番年上のおねーさん、拗ねないの」

「ちょっと待ってよ!必死に鈴取ったとしても、一人我慢しなきゃなんないなんてチームワークどころか仲間割れよ!」

「当たり前だ!これはわざと仲間割れするよう仕組んだ試験だ」

カカシ先生が、この試験の意味を説明し、各々に悪かった部分を指摘していく。
そして、ある物を指差した。

「これを見ろ。この石に刻んである無数の名前。これは全て里で英雄と呼ばれている忍者たちだ」

「それいーっ!俺もそこに名を刻むってことを今決めたー!英雄!英雄!犬死になんてするかってばよ!」

ナルトが威勢よく叫ぶ。だけど、その石をよく見ているうちに私はあることに気付いた。

「任務中、殉職した英雄たちだ」

シーン、と辺りが静まり返る。心なしかカカシ先生の瞳が暗くなったような気がする。

「これは慰霊碑。この中には俺の親友の名も刻まれている……。
お前ら…!最後にもう一度だけチャンスをやる。ただし昼からはもっと過酷な鈴取り合戦だ!」


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