04
「最後、遅れてきた君ね」
「うるさいです……えっと、名前は三木葵です。事情があって今ここにいて、みんなよりは4つくらい年上だと思うんだけど…
好きなことは誰かと一緒にのんびりすること。嫌いなことは一人。夢は……」
強くなって、いつか彼に会うこと
「……誰かと幸せに、暮らすことです」
「いーなぁそれ!お嫁さんとか」
「(あの時の子……大きくなったな。今何か言おうとしたか?)」
「……」
私のこの願いは、誰にも話したことがなかった。
「自己紹介はそこまでだ。明日から任務やるぞ。まずはこの5人だけであることをやる」
「なに?なに?」
「サバイバル演習だ」
カカシ先生がそう言うと、サクラがそんなの忍者学校でさんざんやったと言う。いいな、みんなアカデミーに通ってて。私なんか変な忍達に追われてリアルサバイバルだ。笑えない。
「相手は俺だが、ただの演習じゃない」
「?じゃあさ!じゃあさ!どんな演習なの?」
「ククク……」
うわ、その笑い方引く。
するとカカシ先生が傷ついた顔を見せた。
「あのさ、葵、今の声に出てるから」
「あ、すいません」
ごほんと咳払いをしてから、改めてカカシ先生は続けた。
「卒業生27名中下忍と認められる者はわずか9名。残りは再び学校へ戻される。この演習は脱落率66%以上の超難関試験だ!」
(……戻る学校がない私は落ちたらどうすんの!?)
20110619
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