▼2012/06/18


「三連敗したよ三連敗。」
「キリジ君…」
「タスフレ…俺やっぱトレーナー向いてないのかも。いつも俺の指示が悪いから負けるんだと思う。」
「でも…!」
「もうさ…テグみたいに何か別の道を探そうと思うんだ。あ…ポケモンソムリエとかどうかな…イッシュで勉強してさ…。でもバトル強くないとだめかな…はぁ…」
「…キ……じゃない…」
「?」
「こんなの…キリジ君じゃないよっ!」
「タスフレ…」
「キリジ君と旅してるみんな…誰もキリジ君を責めてないよ!みんなもっと強くなって、キリジ君の夢を叶えたいって!」
「…!」
「すぐにキリジ君は夢を変えちゃうけど…、どの夢もみんなと一緒に叶える夢だよね?わかってるよ、キリジ君はなによりも私たちのことを思ってくれてるって。だから応えたいの!たった三回負けたくらいで、私たちのことを諦めないでよ!」
「わ…わかったよ…。でも、なんでタスフレが俺のポケモンのことを…?」
「あっ!…え…えっと。時々キリジ君のバトル見てたから…かな?そう…思ってそうだなって!」
「ふーん…。よくわかんないけど…ありがとう。まだ頑張れる!百連敗したらもう一度考え直すぜ!あはは!それと…もう一つ…いつも疑問に思ってることがあるんだけど…」
「ん?」
「ポケモンってさ、トレーナーの指示なくても動けるよな。俺思うんだ。トレーナーが指示しない方が強いんじゃないかって。そもそも言葉も通じてるのかなって。タスフレはどう思う?」
「んー…。野生のポケモンってさ、強い?」
「レベルによるんじゃないかな」
「そうだよね。でもそれだけだよね。"戦い方"を知らないの。どんなにレベルが高くても、強い技をおぼえてても、ただ暴れているようなもんだもの。タイプの相性だってあまりわかってないと思うよ。でもトレーナーと一緒にいるポケモンは、なんとなく自分達の相性とかがわかってくるし、なにより自分が成長するための術を教えてもらえる。これは野生のままじゃ知らなかったことだし、すっごくお得だよね!」
「お得って…」
「あとね、ヒトの言葉は正直よくわからないの。ヒトもポケモンの言葉わからないよね。ポケモンは技の意味とかもよくわからないの。でも、ヒトの言葉って魔法みたいでその技を叫んでくれると知らなかった技でもパッ!っとこうやるんだ!ってのがわかって動けるの。それにね、技を出す勇気ももらえる。上手く出せるかなって不安な時も声を聞けば頑張れる。ヒトについて行くポケモンは、強くなりたくてついて行くの。もちろんレベルのことだけじゃなくてね。」
「それ…ほんとなの?」
「うん。」
「じゃ…じゃあ強くなったら…人間なんか頼らなくてもよくなるんじゃ…」
「?どうして?」
「へ。だってもう強いんだよ?人間なんかいなくたって…」
「…キリジ君は強くなったポケモンとお別れしたい?」
「嫌だよ!そんなの…」
「ポケモンだって、そう思うんじゃないかな。」
「…!」
「自分はキリジに育てられて強くなった!って。他のトレーナーじゃない、キリジだから今の自分があるんだって。」
「……」
「…キリジ君。キリジ君が思ってる以上に、ポケモン達もキリジ君のこと大好きなんだよ。もう自分はいらない、みたいなことは思わないで…。」
「…。そっか。」
「あ…ご…ごめん…私ってば…調子のって…」
「いや、いいよ。ちょっとすっきりした。俺もみんなと一緒に強くなりたい。ちゃんと勉強も…する…うん。」
「へへ…」
「なんだよ。」
「キリジ君はキリジ君の。キリジ君だから…へへ」
「おーい!」
「えへへ…えっ!あ!へへ。初めはね、ああ…ヒトに捕まっちゃった。って思ったりもしたよ。えへへ…でも…ヒトと一緒にいるのが…楽しくなっちゃって…えへへ…」
「タスフレ?」
「んん…なんでもないよ。」
「変なやつ。」
「えへへ…」


ーーーーーーーー
タスフレはキリジのプラスルです。ヒトの姿してキリジの彼女してます。キリジはポケモンがヒトの姿になれることを知りません。

ほんとトレーナーは必要なのかって思う。で、何故トレーナーが必要なのかについて妄想。

タスフレはキリジのことが大好きなのであんなこと言ってますが、キリジじゃなくて他のトレーナーはどうなんだろと。
基本我が家は仲良しなんでタスフレと同じ考えが多いかな。
スマイル軍:…

トレーナーを見捨てるポケモンもいる。アニポケのツタ姉さんがそうだったように。
そこそこ強くなったらトレーナーの元から離れたいと思うとか。
ガチで考えると色々ありそう。
モンスターボールという一方的な鎖を付けられ、命令で動き、勝手にバトルやコンテストで使われる。よくよく考えてみなくてもうわぁ…ってなるよ。

じゃあ何故逆らわないのか。

モンスターボール(ジムバッチ)による洗脳。これしか考えられない芋鍋心が荒んでますw
だいたいモンスターボールとはなんなのか、ボングリはなんなのか、その辺りはAIGDに任せます。
ポケルスがモンスターボールから発生しているのでは、という我が家の設定がありますが、そのポケルスにかかった結果擬人化できるようになったというのはポケモンが人工物(モンスターボール)に触れたことにより自然の姿から進化ではなく逸脱した存在になった…ということであって、おおーっと!日本語がおかしくなってきたぞ!ついでに話題もそれてるぞ!

トレーナーがほんとにガチ勢ならば。

カタナ、コウキ、イサウ、テグハ、コルリあたりはガチ勢だと思います。ポケモンに隠された能力値を把握し、それぞれのポケモンに合った育て方をする…。
カタナ「ええと…眼鏡ラティりゅうせいぐん耐え調整を…」
とか言っちゃってる奴。こういう奴らにはポケモンも頼れるw技もしっかり考えられてるし、なにより自分というものを生かしてくれる。長所を伸ばしてくれるかもしれない、意表を突く育て方をしてくれるかもしれない、そういうトレーナーなら野生のポケモンでもついていきたいと思う子がいるかもしれない。

ごはんがもらえるから、楽しいから、好きだから、なんとなく、捕まっちゃったから、色々あるなぁ。

長くなってしもた。
追記に(まだ言うか)トレーナーの声について。



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